金麦を飲む

無職になったので、日記をつけようと思います。

無職日記 8日目

今日は10時くらいに起きた。

10時間後くらいのスナック勤務を思うと早速気が重かった。

ウインナーと白菜のスープを作りながら食べながら携帯を見ると、いくつかの連絡が来ていた。

 

一つは先日事務所に泊まらせてもらった年上の友人からで、昨日の深夜に来ていたけど私はそれを読まずに眠っていた。映像やらお店やらいろんな仕事をしている人で、道端に食べものが落ちているのを見ると、聖書の一節を思い出す(そして拾って食べる)という人だ。

昨夜聖書さんとやりとりをしていて、もしかすると仕事を少し手伝うかもしれない流れになった。実際にできるかどうかは私の求職活動の進捗によるけど、やることになったら面白そうだと思う。そんなようなことを返した。

 

もう一つは、自分のことを「女子っぽい」と自称するアラフォー男性からだった。女子ぶる男性は、まず攻撃したくなる。何を以て「女子」としているのかが、まず怪しい。

女子ぶりさんは、よく映画を観る人で、どうやら映画館で流れた予告編を観て、私が気に入りそうだと思って知らせてくれたらしい。普通にいい人だ。

その映画はすでに私もチェックしていて、あと数日で公開になるものだった。前売り券を買うとついてくる、80年代風のステッカー(ステレオテニスさんという素敵なイラストレーターさん作)を手に入れたくて、前売り券を購入しようと思っていたのに忘れていた。という旨を女子ぶりさんにも伝える。

すると「ステッカー知らなかった。超かわいい」と返信が来た。この人の中での「女子」はそういうことなのかもしれない。

 

そして私がスナックで働かざるを得なくなった理由である、家賃の更新料支払う問題について、無事解決したかと「(笑)」混じりで聞かれ、ああ、はい、解決しましたよと半ばうんざりしながら答える。

なぜうんざりするのかと言えば、この「(笑)」は「じゃあ飲みに行こう」に繋がることが見えているからで、その誘いには乗りたくないからだった。なぜ飲みの誘いに繋がるであろうことが想像されるかと言うと、この人には一度、飲み会の代金を数千円多く払ってもらったことがあり、そのことで「いつかおごる」と私が言ったため、それ以来、金銭的事情を聞く→飲みに誘う(おごれ)という図式ができているからだ。

おごることが嫌なのではなく、それは本当にいつかおごらねばと思っているのでよいのだけど、誘いに乗りたくないのは、その人と飲みに行くと妙な空気を出してくるからだった。

3回ほど飲みに行き、最後に飲んだ店ではカウンターに座った。店内は俄然空いていたけど、店員が要らぬ気を利かせ「カウンター空いてますよ」と告げてくれて、そこへ座ることになった。

カウンターの一番奥に座った私は、終始お尻の半分のみを椅子に乗せ、出来る限りの距離をとったまま、この人と二人で飲むのはやめよう、少なくとも減らそう、と思った。

そういう人からの連絡だったので、そこそこそっけなく返信した。

 

昼過ぎ、PCで履歴書を作っていたら、南国さんから「うーん、ジャイアンみたいな?」と連絡が来た。

一体何を言っているんだ、と思ったら、私が昨夜南国さんに対して「心の友いないんですか?」と聞いていたのだった。失礼だ。もちろん酔っぱらっていた。

反省しながら、「ジャイアンは言う側なので、どちらかと言うとのび太でしょうか」と返すと、律儀に「自分にとってののび太…」と考えてくれて、結果、思い当たる節はないとのこと。のび太はなかなかいませんよね、と返した。

ジャイアンのび太と言うより、ドラえもんのび太の関係性が「心の友」なんじゃないかと思ったけど、それは言わなかった。前者でも映画版なら当てはまるような気がする。

今日から南国さんは東京を離れるらしく、あと1時間くらいしたら家を出るけれどもまだ荷造りをしていないと言う。パンツ持ってくといいですよ、とかなり雑に返信すると、「この旅人にそんなことを言うのか」「ドライ納豆とかだよ」と連絡が来て、そういえば旅慣れている人だったと思い、謝る。ドライ納豆はいい案だと思った。

 

そのあと、突発的にやってきた仕事に手を付けねばと思いPCに向かう。

なかなか集中できずに、数日前、仕事仲間の女性からもらったLINEを見返す。

それは、その女性とは長年の知り合いだけど私とは面識のない方が、私に仕事をくれるかもしれないという連絡だった。仕事をふる前に、どういう人か知りたいので紹介してほしいとのことで、大変ありがたいなと思いながらその日中に返信した。

 

 

こうして数日、無職日記を書いていると、私はどれだけ南国さんと連絡を取り合っているんだという気がしてくる。実際には、直近会ったばかりなのでやり取りが続いているだけで、普段はそんなことはない。と言うのと、ここで「南国さん」と名づけたのが少し気に入ってしまって、つい登場させてしまう。

明日はいろんな人に会う。楽しみな一日。